野上電気鉄道
(1994.04.01廃止)


夕暮れ迫る日方駅 (94.03.19)

ずっと以前から行こうと思っていたもののなかなか足が向けず、そんなことをしているうちに廃止の便りを聞いてしまい、何とか都合をつけて行ったのが廃止の2週間前、これが現役での最初で最後の野鉄訪問となりました。
紀勢線海南駅のホームを降りてJRの改札とは反対の方向に歩いていくと野上電鉄の連絡口があります。まだ発車まで時間があったのでJRの改札を出て回り道をして日方駅に向かいました。廃止2週間前だけど朝も早いせいか、いわゆるお名残乗車らしき人はあまりおらず、車両ももと富山地鉄の小さい電車が止まっていました。すでに塗装は痛み放題で車内のシートもつぎはぎだらけの状態でした。
日方駅の自動券売機で登山口までのきっぷを買うときっぷの地紋が南海電鉄のマークだったのが印象的でした。
日方を発車し次の連絡口で数人乗った程度で終点の登山口までは降りる人はいても乗る人はいなかったような気がします。
このあと日中はずっと2両編成の列車でしたが車内は満員でした。
登山口で撮影してから、途中沿線を歩きながら撮影をしていくと日方に着く頃はすでに日が暮れ始めていました。
このときすでに車内、駅構内での撮影が禁止という張り紙が車内や駅構内にあったり、また係員のなげやりな対応がところどころで目につき、野上電鉄の会社解散という結末と併せていっそう悲しさを感じさせました。
日本全国で活躍するローカル私鉄や第3セクター鉄道の現実をもっとよくこの目で見てみたい。そんな想いで本格的に意識して訪問する旅が始まったのは野上電鉄の訪問がきっかけであったのかも知れない。
今ではそんな気がしています。